色彩理論CMYKRGBデザイン印刷
色彩理論の基礎:CMYKとRGBの違いを理解する
印刷とデジタルメディアで使用される色空間の基本概念と実用的な応用について学びます。
2024/3/15
カラーエキスパート
2 分読了
デザイナーや印刷業界で働く方にとって、色空間の理解は不可欠です。この記事では、CMYKとRGBという二つの主要な色空間について詳しく解説します。
CMYKとは?
CMYKは減法混色モデルで、以下の4色から構成されています:
- C (Cyan): シアン(青緑)
- M (Magenta): マゼンタ(赤紫)
- Y (Yellow): イエロー(黄)
- K (Key/Black): ブラック(黒)
CMYKの特徴
CMYKは主に印刷業界で使用される色空間です。インクが光を吸収することで色を表現するため、「減法混色」と呼ばれています。
基本公式:
RGB → CMYK 変換
C = 100 × (1 - R/255) × (1 - K)
M = 100 × (1 - G/255) × (1 - K)
Y = 100 × (1 - B/255) × (1 - K)
K = 100 × (1 - max(R,G,B)/255)
RGBとは?
RGBは加法混色モデルで、以下の3色から構成されています:
- R (Red): 赤(0-255)
- G (Green): 緑(0-255)
- B (Blue): 青(0-255)
RGBの特徴
RGBは主にデジタルディスプレイで使用される色空間です。光を発することで色を表現するため、「加法混色」と呼ばれています。
実用的な違い
色域の比較
特徴 | CMYK | RGB |
---|---|---|
色域 | 狭い | 広い |
用途 | 印刷物 | ディスプレイ |
色数 | 約100万色 | 約1677万色 |
明度 | 暗め | 明るめ |
使い分けのガイドライン
CMYKを使用する場合:
- 商業印刷物
- パンフレット、ポスター
- 雑誌、書籍
- パッケージデザイン
RGBを使用する場合:
- Webサイト
- デジタル広告
- スマートフォンアプリ
- 動画コンテンツ
変換時の注意点
色域の制限
RGBからCMYKに変換する際、一部の鮮やかな色は再現できません。特に以下の色に注意が必要です:
- 蛍光色や電光色
- 高彩度のブルーやグリーン
- 明るいオレンジや赤
実務での対策
Markdown
1# 色変換のベストプラクティス
21. 初期段階で出力先を決定
32. プロファイル埋め込みの活用
43. ソフトプルーフでの事前確認
54. 実機テストの実施
まとめ
色空間の理解は、品質の高い印刷物やデジタルコンテンツを制作するための基礎知識です。プロジェクトの最終出力を考慮して適切な色空間を選択し、必要に応じて変換を行うことが重要です。
次回は、実際の変換手法とツールの使い方について詳しく解説します。